メンタルヘルス

Mocosuku(もこすく)
  • メンタルヘルス

  • Mocosuku(もこすく)
医療資格者や専門家だけの記事を配信

これもそう? 現代ならではの『メンタルヘルス』関連

学習障害の基礎知識 を確認しておきましょう。学習障害(LD)は、基本的な知的発達には問題がないものの「算数だけができない」「文字が読めない」など、ある特定の能力に関してだけ習得が難しいという障害です。今回は学習障害の種類や治療法について、基本的なお話をしましょう。

言語能力としての読み書きに困難がある場合

目も見えるし耳も聞こえる、また会話もできて理解もしているのですが、本人の努力に関わらず、文字を読んだり、書いたりすることができない障害を「ディスクレシア」(失読症)といいます。「言語能力としての読み書き」に障害があるのです。文字をひとつひとつ別個に読んだり、行間が狭いと読み間違いをしたり、読めない字を飛ばしたり、といった特徴があります。文字とイメージを一致させることが困難なのです。スティーブン・スピルバーグやトム・クルーズなど、この障害を抱えている著名人人も少なくありません。

「算数・計算の能力」「推論をする能力」に困難がある場合

そのほかには、「数字や記号そのものの意味を理解できない」「簡単な計算ができない」というように「算数や計算に関する能力」に障害がある場合もありますし、「物事の流れを理解できない」「話の流れをつかめない」というように「推論する能力」に障害がある場合もあります。もちろんこれらも、本人の意思や努力とは関係がありません。

診断と治療の前に実施される検査

学習障害と思われる何らかの傾向がはっきりと現れてきた場合は、診断の前に詳しい検査をして脳に出血、腫瘍などの病気がないかどうかを調べます。次に知能テストを行って知能の遅れがないかをチェックし、さらに読み書きや計算などの検査を実施します。それらの結果しだいで、学習障害なのか、注意欠陥・多動性障害(ADHD)なのか、高機能広汎性発達障害なのかを診断します。どのような障害なのかによって対策や治療法が違ってくるので、この診断はとても重要なものになります。

学習障害の基礎知識 :治療は「専門家に協力してもらう」のが鉄則

その子供の個性だと考えられてつい見過ごされがちですが、学習障害と診断された場合は、それに対応した治療が必要です。ただし、学習障害は中枢神経系に何らかの障害があることが原因ではないかといわれていますが、はっきりとしたことはよくわかっていません。対策としては、障害の程度によっても違いますが、本人のペースによって繰り返し学習していくことが大切です。また、最近はパソコンやワープロなどの道具を使う方法なども取り入れられているようです。いずれにしても臨床心理士や精神科医、小中学校の先生、そして何より周囲の人々の協力が欠かせません。診断や治療が必要かもしれない、と思ったら、専門医はもちろん、全国各地にある「発達障害者支援センター」に相談しましょう。

【メンタルヘルス】

意志力を高める! 簡単トレーニング法

意志力を高める! 簡単トレーニング法

執筆:Mocosuku編集部 意志が弱くて、つい流されてしまう…。 おかげで優柔不断だといわれたり、物事がだらだら終わらなかったり…。 悔しい思いをしながら、「性格だから直らない」などと...

2016/04/05 17:30掲載

「うちの子、学習障害かしら…」と気になるママへ。

「うちの子、学習障害かしら…」と気になるママへ。

執筆者:杉山 崇(心理学者) 学習障害とは知性そのものは正常に発達しているにもかかわらず、普通は「誰でもできる簡単なこと」が勉強しても、練習しても、なかなかできるようにならない障害です。 具体的には、「書...

2016/04/03 18:30掲載

なぜできる? 「子どもを虐待する親」の心理

なぜできる? 「子どもを虐待する親」の心理

執筆者:杉山 崇(心理学者) 子どもが被害者になる事件が後を絶ちません。 ある統計では3.6日に一人の子どもが虐待死している計算になるようです。 私たちはこの問題をどのように考えればいいのでしょうか。こ...

2016/03/31 18:30掲載

「墓はなくても坊主は呼びたい」 日本人の心理

「墓はなくても坊主は呼びたい」 日本人の心理

執筆者:杉山 崇(心理学者) 「Amazon.comでお坊さんが呼べる」という坊主便が話題になっています。 今やネット通販で本や家電だけでなく生鮮食品も購入できる時代です。ネットはどこまで便利になるのだろ...

2016/03/30 12:00掲載

スポンサーリンク

健康と病気

先週よく読まれた記事

ヨガはどうしてカラダに良いの? 医学的に掘り下げてみよう

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 昨今のヨガブームにより、趣味としてヨガを楽しまれている方も多いのではないでしょうか。 「なんとなく健康に良さそう」というイメージの強いヨ...

不眠症ならぬ「過眠症」をご存じですか? 症状や原因とは

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ あなたは自分の睡眠に満足していますか? 睡眠の悩みと聞くと、多くの方が思い浮かべるのは「不眠症」でしょう。 しかし、「過眠症」で悩んでい...

朝起きたら首が… やっかいな「寝違え」の原因と治し方

執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師) 医療監修:株式会社とらうべ 「朝起きたら首が痛い・・・寝違えたかも!?」 このような経験、どなたも一度はあるでしょう。 そもそも寝違えはどうして...

冷え対策に、「温活」をはじめよう!

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 婚活、妊活、終活など、最近は「〇活」というコトバがよく使われています。 「温活」もそのうちのひとつで、今や書籍やインターネットなどあちこ...

「失神」と「睡眠」の違い どこに注目すればいい?

執筆:南部 洋子(看護師) 監修:坂本 忍(医師、公認スポーツドクター、日本オリンピック委員会強化スタッフ) 「失神」と「睡眠」の違い、見た目ではなにがどう違うのか、わかりませんよね。 例えば、飲み会...

つった! 寝ていたら足がつるのはどうして?対処法は?

執筆:山村 真子(看護師・西東京糖尿病療養指導士) 夜寝ている時、突然足がつってしまい、激痛で目が覚めた! そんな経験をされた方、いらっしゃいませんか? 突然起こる足のつり。どうしてこのようなことが起...

働く人に増えている「適応障害」 原因となる3つのパターン

執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター) 医療監修:株式会社とらうべ 環境にうまくなじめないことから、落ち込んだり、意欲や自信を喪失したり、イライラして怒りっぽくなったり、体調面が悪くなったり、場合...