(※記事中の語句のリンクは、その語句について詳しく解説したMocosuku姉妹サイトが開きます)
減塩水 :プロの料理家でも一番難しい調味料の計量が、「塩」
レシピでは、塩はだいたい「小さじ1/2」や「ひとつまみ」といった表現が多く、目分量で入れてしまい、人によって変わってしまいます。小田さんも、「塩は液体と違って非常に計りづらい。ほんのちょっとの計量ミスで味の差が出てしまう、難しい調味料」と話していました。
一時、塩ブームで岩塩や精製していない塩がたくさん出回っていましたが、粒の大きさや精製度合いでも濃さが変わってきてしまいます。「 減塩水 」を作る場合は、精製塩を利用することがおすすめ。
「 減塩水 」とは、あらかじめ塩を水に溶かした塩水のことです。下味付け用と、仕上げ用の2種類を使い分けます。作り方は精製塩を計量スケールで正確に測るだけでとっても簡単。
・濃い 減塩水 の12% 下味付け用
精製塩12gと水100ccをプラスチックの保存容器に入れてよく振る
・薄い 減塩水 6% 仕上げ用
精製塩6gと水300ccをプラスチックの保存容器に入れてよく振る
12%の濃い減塩水を用いることで、小さじ1で0.6gの塩分になり、1g以下の塩分を計ることが可能になるのです。6%の薄い減塩水は小さじ1で0.1gの塩分になります。
減塩水 :日本の食卓になじみのある豚汁、ポテトサラダ、さばの味噌煮など4品を実演
お肉やお魚に塩を振りますが、一箇所に固まってしまったり、なかなか染みこまず、思ったよりもたくさん使っていて気になることはありませんか?液体状の塩である「 減塩水 」を下味に使えば、まんべんなく広がり、染み込みやすいのです。
さばの味噌は、さばに濃い 減塩水 をからめて染みこむまでそのままに。魚の臭みを取るために濃い減塩水が染みこんださばをボールに入れ、熱湯を縁に沿わせて静かに入れて1分待ちます。その間に作るタレに薄い減塩水を使います。ボウルからさばをすくい、冷水の中でそっと汚れを落として水気をふき、タレと一緒に煮立たせます。
塩分量は合計で1人あたり1.4gですが、試食すると、しっかり味が付いていました。これで、通常の調理より2.3gも塩分を減らすことができます。
その他、豚汁は薄い減塩水の方だけ使って1.9g減塩、ポテトサラダも薄い 減塩水 の方だけ使って0.6g減塩。どれも、見た目には減塩しているとは思えず、香り良く食欲がそそられました。レシピ本にはコロッケ、ハンバーグ、ほうれん草のゴマ和え、親子丼など日本の食卓になじみのあるメニューが掲載されています。「いつもと変わらないことが減塩を長続きさせるコツ」と小田さんは話していました。
過熱しても味が変わらないのがの良いところ。「 減塩水 」を用いて「塩をコントロールする」ことで、簡単に減塩ができます。今年の健康診断に向けて、「 減塩水 」を日々の料理に取り入れてみてはいかがでしょうか。
スポンサーリンク