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「 中性脂肪 」や「 コレステロール 」はどんな食生活で増えるのか?
中性脂肪は、糖質の多い食事やアルコール、脂肪の多い食事などの過剰摂取によって増加します。生体内に貯蔵できる糖質の量(肝臓に6%、筋肉に0.5~10%程度)は限られており、毎日の食事から摂取する糖質(砂糖、お菓子、果実に含まれる果糖、パン、うどん、ご飯など)が過剰になった場合、体内に糖質として貯蔵できず、中性脂肪に生合成されて蓄積されることになります。
肉やバターなどの動物性脂肪を含む食品や、卵や魚卵、レバーなどの食品は、LDL(悪玉)コレステロールを増やすので控えめにしましょう。
中性脂肪、LDL(悪玉)コレステロールを減らすには?
食事と運動の両面から生活を見直すことが大切です。
<食事療法>
・摂取エネルギー量を適正にしましょう
・食物繊維を積極的に摂りましょう
・不飽和脂肪酸を多く含む青魚を積極的に摂りましょう
・中性脂肪値を下げるには、砂糖、果糖、アルコールを控えましょう
・LDL(悪玉)コレステロール値を下げるには、動物性脂肪を控えましょう
特に魚油に多く含まれる不飽和脂肪酸の摂取が、血液中の脂質改善に加え、血圧低下、抗凝固作用、血管内皮機能の改善などをもたらし、冠動脈疾患(心臓に血液を供給する冠状動脈において血液の流れが悪くなり、心臓に障害が起こる病気の総称)の発症を抑制することが報告されています。
<運動療法>
・中性脂肪はエネルギー源として消費することで減らせます
定期的に適度な運動を心がけることがもっとも取り組みやすく、中性脂肪を減らすのに有効な対策です。ウオーキング、自転車こぎなどの有酸素運動をゆっくりと続けることで全身の血行をよくすると、糖質の代謝がよくなります。1日30分以上、週3日以上のペースで続けられる運動習慣をつくりましょう。
運動をする時間を作るのはなかなか難しいという人は、ひと駅歩きや、積極的な階段の利用などで「ついで」に運動することを心がけてみましょう。少しの心がけでも日々の蓄積で驚きの効果を見せます。張り切って取り組むより、長続きする秘訣かもしれませんね。
●執筆者プロフィール:田口絢子(たぐち・あやこ)
茨城県生まれ。管理栄養士、糖尿病療養指導士、ソーシャルスキル協会認定健康栄養カウンセラー。都内4か所の病院で給食・栄養管理経験を経て独立。栄養相談、献立作成、食と健康に関する記事の執筆、栄養学翻訳などを行っています。
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