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腸閉塞の治療
絞扼性腸閉塞でなければ、ほとんどは保存療法で治ります。食事や飲水を中止して、胃腸を休め、十分な補液を行います。保存療法とは、鼻または口から細い管を閉塞部位まで挿入し、腸内に溜まっている水分や内容物、ガスを排出する方法です。管を入れることにより、腸の狭窄やねじれの改善が期待できます。
腸閉塞が発症した場合、口から水分や食事を補給するのは、病態を悪化させる原因となります。そのため治療期間中の栄養補給は、点滴で行います。手術的治療は、お腹を切ることで、新しい癒着をつくってしまうことになり、いっそう腸閉塞になりやすくなってしまうため、避けるのが一般的です。手術が必要な場合というのは、絞扼性腸閉塞や保存治療を1週間以上続けてもよくならない場合、また何度も腸閉塞を繰り返す場合などです。
やせるぎによる腸閉塞 :予防のために必要なことは?
<規則正しい排便習慣>
腸を詰まらせないためには、規則正しい排便習慣をつけることが大切です。
そのために重要となるのが「食事」です。整腸作用のある食べ物を積極的に摂るようにしましょう。加齢にともない腸の働きが衰えてくると、便秘がちになりますので、特に食生活には注意が必要です。
食生活に気をつけていても便秘が解消されない場合は、下剤を服用するのもよいでしょう。また、整腸効果がある漢方薬の内服も効果的です。ただし、下剤は、常用すると腸の働きが弱まり、下剤を使用しないと排便できなくなってしまいますので、下剤の服用はあくまで緊急的な対応です。医師に相談して使用することが重要です。
<消化しやすい食品を摂る>
食べ過ぎや早食いは、腸の働きを悪化させ、腸閉塞を誘発してしまいます。水分をこまめに摂り、消化のよい食べ物を選ぶように心がけましょう。
高齢者の場合は、食物繊維や海藻類を摂りすぎると、かえって腸を詰まらせる原因にもなります。ゴボウ、セロリ、ゼンマイ、たけのこ、フキなどの不溶性食物繊維やワカメ、コンブなど大きく切った海藻類は、腸に負担がかかりますから避けましょう。
消化しやすい食品は、肉類(牛、豚、鶏ささみ)、魚類(白身)、卵、豆類(豆腐、ひき割り納豆、こしあんなど)、乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズなど)、穀類(粥、食パン、うどん、スパゲティなど)、芋類(じゃがいも、サトイモ、長芋など)、果物(リンゴ、桃、バナナ、缶詰類など)です。
<ストレスに注意>
ストレスを溜めこまないことは、腸閉塞予防につながります。ストレスが溜まると、腸内環境を整える善玉菌が減少し、代わりに病気や体調不良の原因となる悪玉菌が増殖します。
これによって、便秘など腸閉塞につながる症状を引き起こします。
<定期健診を受ける>
大腸がんは、腸閉塞の原因になります。早期に発見するためにも定期的に検診を受けましょう。
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