肥満とストレス の面白い関係とは?

Mocosuku(もこすく)
  • 肥満とストレス の面白い関係とは?

  • Mocosuku(もこすく)
医療資格者や専門家だけの記事を配信

肥満とストレスの面白い関係とは?

公開日時

肥満とストレス:4つの「性格傾向」って?

 
ストレスで太る背景には、どんな心理が働くでしょうか?
 
これについてもストレスに弱い、いくつかの性格傾向が指摘されています。
 
 

1:生活習慣危険傾向

暴飲暴食やカラオケなどの娯楽を、手っ取り早くできる「ストレス解消」だと思っていて、ストレスそのものに無自覚な性格。
 
食べたり飲んだりしてストレス解消をはかることが、その後どのような結果を生むのか考えが及ばないタイプです。それで、身体への影響などに関係なく、むやみに食べ過ぎてしまったりします。
 
 

2:漂流傾向

人の意見に左右されがちで、自分の意見を持たない流されやすい人もストレスで太る傾向があります。ダイエットのCMや広告などに振り回され、効果のないものや、事後にリバウンドを生みやすい極端な方法にハマるタイプです。
 
 

3:孤高傾向

前述した漂流傾向とは反対に、自分で決めたことしかやらないタイプの人もストレスで太りやすいです。これは、客観的な検証や専門家の意見を信用せず、自分流儀で情報を解釈することが原因です。
 
独断的にふるまうため、周りと衝突することも多く、ストレスから過食に走ります。
 
 

4:神経質傾向

なんでも完璧にやらなければ気が済まない神経質な人も太りやすいです。たとえば「食べたら太るからまったく食べない」なんて考え方をするのもこのタイプ。
 
それでいながら、現実的なさじ加減が苦手なので、いつもこれでよいのかと不安になります。
 
 

リラックスすると痩せる?

 
ストレスで過食に走り、またホルモンバランスが乱れて太ってしまうことがわかりました。
 
では、反対にリラックスしたら痩せられるのでしょうか?
ストレスがなくなれば痩せられるのでしょうか?
 
これは「NO」です。
 
なぜなら、ストレスがまったくない状態は現実には考えられないからです。また、リラックスの意味が「休日に何もしないでごろごろしている」ということや「好きなだけ食べる」とほしいままに振る舞うという意味なら、やはり痩せません。
 
しかし、リラックスをすることによって自分のなかにゆとりができ、食事や運動などの生活習慣をととのえることができ、さらに適切なダイエットを継続し続けられるのであれば、結果は大きく異なります。
 
痩せたいのであれば、色々なダイエット方法を試す前に、まずは、自らのメンタルマネジメントのチカラをつけることが重要ということでしょう。
 
 
 
執筆・監修:山本 恵一
メンタルヘルスライター。立教大学大学院卒、元東京国際大学心理学教授。保健・衛生コンサルタントや妊娠・育児コンサルタント、企業・医療機関向けヘルスケアサービスなどを提供する株式会社とらうべ副社長
 
 
参考:佐藤隆『ビジネススクールで教えるメンタルヘルスマネジメント入門』ダイアモンド社
 

スポンサーリンク

先週よく読まれた記事

ヨガはどうしてカラダに良いの? 医学的に掘り下げてみよう

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 昨今のヨガブームにより、趣味としてヨガを楽しまれている方も多いのではないでしょうか。 「なんとなく健康に良さそう」というイメージの強いヨ...

不眠症ならぬ「過眠症」をご存じですか? 症状や原因とは

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ あなたは自分の睡眠に満足していますか? 睡眠の悩みと聞くと、多くの方が思い浮かべるのは「不眠症」でしょう。 しかし、「過眠症」で悩んでい...

朝起きたら首が… やっかいな「寝違え」の原因と治し方

執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師) 医療監修:株式会社とらうべ 「朝起きたら首が痛い・・・寝違えたかも!?」 このような経験、どなたも一度はあるでしょう。 そもそも寝違えはどうして...

冷え対策に、「温活」をはじめよう!

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 婚活、妊活、終活など、最近は「〇活」というコトバがよく使われています。 「温活」もそのうちのひとつで、今や書籍やインターネットなどあちこ...

「失神」と「睡眠」の違い どこに注目すればいい?

執筆:南部 洋子(看護師) 監修:坂本 忍(医師、公認スポーツドクター、日本オリンピック委員会強化スタッフ) 「失神」と「睡眠」の違い、見た目ではなにがどう違うのか、わかりませんよね。 例えば、飲み会...

つった! 寝ていたら足がつるのはどうして?対処法は?

執筆:山村 真子(看護師・西東京糖尿病療養指導士) 夜寝ている時、突然足がつってしまい、激痛で目が覚めた! そんな経験をされた方、いらっしゃいませんか? 突然起こる足のつり。どうしてこのようなことが起...

働く人に増えている「適応障害」 原因となる3つのパターン

執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター) 医療監修:株式会社とらうべ 環境にうまくなじめないことから、落ち込んだり、意欲や自信を喪失したり、イライラして怒りっぽくなったり、体調面が悪くなったり、場合...

【メンタルヘルス】新着記事

自律神経に良い『トリプトファン』を効果的に摂取してハッピー♪になろう

自律神経に良い『トリプトファン』を効果的に摂取してハッピー♪になろう

執筆:磯野 梨江(管理栄養士) 医療監修:株式会社とらうべ 「トリプトファン」はアミノ酸の一種です。 トリプトファンが不足すると精神的に不安定な状態や不眠などを招き、やがて自律神経や体内リズムの乱れ...

2019/07/16 18:30掲載

春のメンタル不調…対策は早めが鉄則。適度な「ズボラ」も大事!

春のメンタル不調…対策は早めが鉄則。適度な「ズボラ」も大事!

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ この春、多くの新入生や新社会人の方が新たな生活をスタートされたことと思います。 あるいは、家族の学校や仕事の変化に伴い、生活環境や生活...

2019/05/21 18:30掲載

今どきの「五月病」と最近増えている「六月病」…原因と対策

今どきの「五月病」と最近増えている「六月病」…原因と対策

執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 例年、この時期になると話題になるココロの不調「五月病」。 今や言葉としてすっかり定着しましたが、最近は五月ではなく六月に同じような状態にな...

2019/05/14 18:30掲載

10人に1人とも言われる「産後うつ」は、予備知識も大事

10人に1人とも言われる「産後うつ」は、予備知識も大事

執筆:座波 朝香(助産師・保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 産後のメンタルヘルス不調、いわゆる「産後うつ」は、今や10人に1人は経験するとも言われています。 出産という大仕事を果たした後...

2019/03/13 18:30掲載

大人の悪夢はストレスが原因? 『悪夢障害』とは

大人の悪夢はストレスが原因? 『悪夢障害』とは

執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター) 医療監修:株式会社とらうべ あなたは悪夢に悩まされていませんか? 繰り返し見る悪夢によって睡眠が妨げられ、日常生活にまで支障を来す状態を「悪夢障害」と呼び、医...

2019/03/08 18:30掲載

芸能人にも多いパニック障害… 近年増加している理由は?

芸能人にも多いパニック障害… 近年増加している理由は?

執筆:伊坂 八重(メンタルヘルスライター) 医療監修:株式会社とらうべ 昨年、アイドルグループ「Sexy Zone」の松島聡さんが突発性パニック障害であることを公表し、芸能活動の休止を発表したことは記憶に...

2019/03/05 18:30掲載