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「非アルコール性脂肪肝炎」が進行するとどうなるの?
非アルコール性脂肪肝炎は、進行速度が速く、発症後5~10年経つと5~20%の確率で肝硬変に移行すると言われています。また肝臓がんへと移行するケースも多く非常に重篤です。脂肪肝の進行順序は次の通りです。
・1:脂肪肝ができる(炎症を起こしたり肝機能が低下したりする)
・2:脂肪肝炎になる(肝臓の線維化が進み機能が極度に低下する)
・3:肝硬変になる(肝臓の線維化が全体に及び末期状態になる)
・4:肝がん
「肝臓は眠れる臓器」と言われるように、脂肪肝ができていてもほとんど自覚症状がありません。脂肪肝炎の状態になると、だるさを感じる人もいますが風邪の症状との区別がつきにくいため、放っておく人も多いです。さらに肝硬変へと進行しても自覚症状がないこともあります。
とはいえ、症状がなくても確実に肝機能は壊れていくため、肌に黄疸がみられる、血管が浮き出るなどの状態に変化します。こうなると健康な肝臓に戻るのが難しくなるため、脂肪肝の段階から改善していくことが大切です。脂肪肝は、40代以降になると女性に急速に増えると言われています。
「非アルコール性脂肪肝」を防ぐ方法とは
一般に脂肪肝をつくらないためにはアルコールを控えることが大切だと言われています。しかし非アルコール性脂肪肝はアルコールを摂取しなくとも脂肪肝ができます。原因は食べ過ぎや運動不足による肥満や、糖尿病、過度な食事制限による栄養バランスの破たんが挙げられます。
飲酒はもちろん、味の濃いものを食べ続けたり、偏った栄養バランスの食事を摂らないなどの食生活の見直しが必要です。「お酒を飲まないから大丈夫」という油断は禁物。年末年始の食べ過ぎには気を付けましょう。
監修:坂本忍(医師)
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