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偏桃体の影響:脳機能の不全説
最近の精神医学では、こうした了解的な立場よりも、もっと実証的なアプローチが主流となっていて、病前性格もこれを原因のようにはみなさなくなっています。
むしろ脳の機能不全などに注目して、これまで多くの新しい発見が発表されてきました。
たとえば大脳辺縁系の一部で、アーモンドのような形をした「偏桃体」は、人間の情動の中枢になっていることが分かりました。
とくに、不安や緊張、恐怖などの処理や短期記憶に主役の役目を果たしています。
ですから偏桃体が過敏に反応すると、今回のテーマとも関連した「キレやすくなる」や「怖がりになる」などの症状が起きやすくなります。
そのため、治療では過敏な反応を抑えるように薬物療法や脱感作療法(リラックス法など)が行われます。
性格と疾患の関係性
精神疾患は、一方で脳や神経系、感覚など身体の状態、もう一方で、親子関係や人間関係など境遇の歪みにと、それぞれ強く影響を受けて発症する病気です。
身体に密接な「気質」も、人間関係で認知される「性格:キャラクター」も、どちらも精神疾患に影響したり、影響を受けたりすることは、一般的に否定できません。
けれども、かなり極端でなければ、より直接的に精神疾患に結びつくものではないことは言うまでもないでしょう。
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