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過呼吸が起こる原因
過呼吸を引き起こす原因はいくつかあります。
・化学受容体(周辺の物質に反応して、脳の呼吸中枢に情報を伝える役割を持つ)の異常によるもの
例:低酸素血症、代謝性アシドーシス(呼吸以外の原因で体内が酸性に傾く)
・肺や気道内の異常によるもの
例:肺気腫、間質性肺炎、気管支喘息
・内分泌系の病気によるもの
例:甲状腺機能亢進症
・薬剤によるもの
例:サリチル酸、メチルキサンチン誘導体など
・脳神経疾患によるもの
例:中枢神経系病変(感染や脳腫瘍など)
・そのほか
例:過換気症候群など
このように、過呼吸を症状とする病気は複数あります。そのため、これらの病気にかかっている人であれば、必ずとは言えないものの、過呼吸の症状が現れる可能性はあります。
ここまで過呼吸を症状とする病気を挙げましたが、中でも過換気症候群は脳や呼吸器、心臓などに異常がなく、かつ、薬剤などによる影響がなくても起こり得るものです。
どのようなことが原因になるのか、詳しく見ていきましょう。
過換気症候群について
過呼吸発作が起きているのに、検査をしても異常が見つからない場合、「過換気症候群」と診断されることがあります。
過換気症候群になり過呼吸が起こると、息苦しさや動悸、心拍数の増加が起こります。また、身体がアルカリ性に傾くことによって、口や手足のしびれ、吐き気やめまい、けいれんなどの身体症状が現れます。
発作が起こると、本人は死の恐怖さえ感じますが、実際に病院で検査しても異常は見つかりません。
過換気症候群は、不安、恐怖、緊張、過労、高温、過度な運動など心身のストレスが原因で呼吸に関わる自律神経や呼吸中枢が異常をきたすことが原因と考えられています。
過呼吸を引き起こす病気として、パニック障害やうつ病、自律神経失調症などがよく知られていますが、これらはどれもストレスが発症に関係しています。
過換気症候群は10~20代の若い女性に多い傾向にあります。ただし、これはあくまで傾向にすぎないため、この層に該当しない人でも、発症の可能性はゼロとはいえません。
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