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他人からのストレスをもらわないようにするために
今回は、過剰同調性が高い人の例としてHSPを挙げましたが、過剰同調性が高いからといって、すべての人がHSPというわけではなく、また、HSPのすべてが過剰同調性が高いわけでもありません。
ただし、他人からのストレスをもらいやすい人は、自分と他者との境界線がない(あるいは薄い)という特徴を持っている可能性はありますから、今後、他者とコミュニケーションをとるときには、自分と相手とのココロの距離感を意識してみるとよいかもしれません。
長沼医師は、自分と他人との境界線を作るためには、まずは自分と他人が違う人間であることをしっかり意識することが大切であると言います。
また、過剰に同調してしまう背景には、「相手に認めてもらいたい、嫌われたくない」という心理も関係しているため、自分の主張を相手に伝え、時には断る勇気を持つことも、過剰同調性に振り回されないためには必要であるとしています。
過剰同調性は、本人の気質と関係していることもあるため、すぐに変わることは難しいかもしれません。
けれども、日ごろのコミュニケーションの中で自分と他人の違いを意識し続けることで、自分の意思や意見がはっきりとしてきて、簡単には他人のストレスに巻き込まれなくなることは十分に可能でしょう。
【参考】
山岸 由佳『共感性の発達とその意義』(http://www.u-gakugei.ac.jp/~nmatsuo/yuka-kadai.htm)
長沼 睦雄『敏感すぎる「自分」を好きになれる本』青春出版社、2016年。
<執筆者プロフィール>
伊坂 八重(いさか・やえ)
メンタルヘルスライター。
株式会社 とらうべ 社員。精神障害者の相談援助を行うための国家資格・精神保健福祉士取得。社会調査士の資格も保有しており、統計調査に関する記事も執筆
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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