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執筆:井上 愛子(保健師・助産師・看護師・保育士)
寒くなるにつれ、気になるのが足先の冷え。
冷えがひどい人の中には「足が冷えて眠れない」という人もいます。その対策に靴下を履いて寝る人もいるでしょう。
しかしこれはあまり良いことではありません。
なぜ良いことではなのか、その理由と足が冷えて眠れないときの対策について、ご説明していこうと思います。
寝つきが悪くなったり、スッキリ起きられなくなることも
そもそも、寝るときに足先が冷たくなるのは自然なことです。
なぜならば私たちの身体は眠りにつくとき、体温を下げ、眠りにつきやすくする働きがあるからです。
私たちの身体は、日中の活動しているときには体温が上がります。そして心臓は全身に活発に血液を送り出します。
眠りにつくときはその逆です。
眠るための身体の準備として、心臓の動きはゆっくりとなります。身体に送り出す血液の量も少なくなり、身体の熱を外に放出しながら、体温は少しずつ下がっていきます。
すると心臓から遠い場所にある細い血管、つまり足先の体温は、身体の中心部よりも下がります。そのため足先がとくに冷たいと感じます。
ここで足先が冷たいからといって温めすぎると、眠りにつくときの体温調節や熱の放出を妨げてしまうことになります。
質の良い睡眠をとるためには、入眠時には体温が少しずつ下がり、覚醒に近づくにつれて少しずつ上がっていくことも必要です。ところが、足が温かいままの状態ではこのような体温変化が起きにくくなります。
そのため、靴下を履いたまま寝ることは一日の疲れがしっかりとれない、朝スッキリ目覚められない原因になることもあるのです。
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