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執筆:柳澤 厚生(医師・医学博士)
新生活をスタートさせた人が多いこの季節。
新しい環境への期待感から、やる気に満ち溢れて日々を過ごす一方で、よく耳にすることがある「五月病」。
この五月病の原因には自律神経がかかわっています。
自律神経とは、交感神経と副交感神経で成り立っていて、血管や臓器の働きなどをサポートしています。2つの神経のバランスが健康には欠かせません。
自律神経が乱れると睡眠リズムが乱れ、生体リズムが乱れることで、さらに自律神経が乱れる悪循環に陥ります。
五月病対策はストレスに強い身体と心のための食事法
生体リズムの乱れは、この季節特有の不調。
入社、転勤、入学、転居などで環境が変わり、最初のうちは新しい環境になじもうと緊張して頑張っていたのに、連休が明けて職場に復帰してみると「自分が思ったように活躍できない」と気分が落ちこんでしまったり「環境になじめない」と孤立感を感じたり、「周りの人が優秀に見えてついていけない」と思ったり、「寝ても疲れやすくて集中力がでない」といつもの自分でないと不調スパイラルに陥ってしまいます。
大抵の場合は一過性のもので、1~2か月で自然と環境に慣れるのですが、なかには重症化する場合もあります。
重篤な心身の疲労につながらないように日々の食事でケアをしましょう。
さらにこの季節には「胃が痛い」「便秘や下痢が続く」「電車に乗ると吐き気がする」「喉にものがつかえている感じがする」「ゲップがいつも出てしまう」などの症状を訴える方が多いです。
これらはみな、胃腸の働きの悪さに原因があります。
「ストレスで胃が痛むときがある」と訴える方のなかには、健康診断の内視鏡検査では異常がみられない方もたくさんおられます。
胃腸の不調を感じたら、専門医を受診するだけでなく、ストレスに強い身体と心のために食事法を見直してください。
具体的な方法をご紹介しましょう。
強いストレスを受けている状態のときは体内で普段よりも多くビタミンCを消費しているため、自分が疲れているなと感じたら、朝にビタミンCが豊富な果物をとるといいでしょう。
例えば初夏に旬を迎えるキウイ。
特に黄色いキウイは緑のキウイよりもビタミンCが豊富です。
野菜ならブロッコリーやパプリカなどがおすすめです。
火を通して冷凍しておけば、朝のトーストや卵料理などに加えることができます。
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