統合失調症

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統合失調症の症状・治療法等について



「統合失調症」は100人に1人はかかる、比較的よくある精神疾患のひとつですが、 統合失調症の症状 についてよくわからないという人もいるかもしれません。

統合失調症は、全体として10代後半〜30代後半、思春期〜青年期にかけて発症することが多いとされています。男女比は1.4対1で、男性にやや多く見られます。以前は「精神分裂症」と呼ばれていましたが、現在は「統合失調症」という名称に改められています。WHO(世界保健機関)の発表によれば、新薬の開発と心理社会的ケアの進捗により、初めて発症した患者の約半数は完全に回復できるといいます。

 統合失調症の症状 :早期発見・早期治療が重要



特徴的な 統合失調症の症状 として、幻覚・妄想があります。それによって、周囲の人々と円滑にコミュニケーションしながら社会生活を営むことが難しい、「感覚・思考・認知が病気のために歪んでいる」ことを意識しにくい、といった状態に陥りがちです。正確な原因はまだ解明されていませんが、脳の構造や働きの微妙な異常と関係があるのではないかといわれています。高血圧や糖尿病などの生活習慣病と同じように、早期発見や早期治療、薬物療法と本人・家族の協力、再発予防のための治療の継続が大切です。

 統合失調症の症状 :幻覚・妄想



統合失調症には多彩な症状が見られるため、すべてを把握するのは困難です。ただし、代表的な症状としては幻覚・妄想といった「陽性症状」が挙げられます。幻覚で多いのは、実際には聞こえないはずの声が聞こえてくる「幻聴」です。幻聴の内容としては、本人を罵倒する、何かを命令する、本人を監視している──などが顕著です。

一方の妄想は、本来は起こり得ないような事柄を事実と信じ込んでしまうこと。自分を襲おうとしている敵がいる(迫害妄想)、他人の咳払いや鼻すすりは自分への嫌がらせだと思う(関係妄想)、知らない他人から見られている気がする(注察妄想)、誰かに尾行されている(追跡妄想)──などの妄想があり、これらを総称して「被害妄想」と呼びます。

その他、以前あったものが失われる「陰性症状」としては、感情が平板になり喜怒哀楽の表現や他者への共感ができなくなる、考えがまとまらず会話を続けられない、何かを始めようとする意欲や始めたことを継続する意欲がなくなる──などが挙げられます。これらの症状はうつ病やひきこもり、怠惰などと混同されやすく、 統合失調症の症状 だと気づかれずに治療が遅れるケースもあります。

 統合失調症の症状 :軽度であれば通院での治療も可能



統合失調症は精神科医の担当分野であり、薬物療法と心理社会的療法を組み合わせた治療が行われます。薬物療法で使用されるのは「抗精神病薬」と呼ばれるもので、幻覚や妄想などの陽性症状を改善し、不安や興奮などを抑えて鎮静化させ、感情の平板化や意欲障害などの陰性症状を改善させる作用を持っています。

症状が軽度であれば、外来診療によっても治療可能です。ただし、患者の側で自分の病気に対する自覚が乏しく、服薬などの約束を守れない場合、あるいは陽性症状が強いために日常生活を送ることが困難な場合などは、入院が必要との判断が下されることもあります。

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2018/09/09 18:30掲載

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