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移住したら味覚は変わるの?
東日本、とくに東北の寒い地方は味が濃く、西日本は味が薄いと一般的にいわれています。
東北地方を例にとると、食材の保存のために塩漬けにしたものの多いのが特徴です。また、身体を温める鍋物の文化も豊富です。
このように、気候や背景に合わせた食文化が発達しているといえるでしょう。
そこで疑問になってくるのが、「薄味といわれる西日本から東北に移住すると、濃い味に順応していくのか」ということです。
もちろん、環境が変わることによって味に慣れていくということは起こるのですが、味覚の形成に重要な時期は3歳までという見解もあります。
少なくとも、新しい味になれたとしても、もともとの食習慣の方が味覚には大きく影響している、というのが目下のところ定説となっています。
気温が味覚に影響するのはヒトの身体のしくみに大きく関係しています。そして、私たちは無意識に身体の求めている食事を摂っているといえます。
その季節や気温にマッチした食事をおおいに楽しみたいですね。
<執筆者プロフィール>
桜 イクミ(さくら・いくみ)
管理栄養士・健康運動指導士・フードスペシャリスト
株式会社 とらうべ 社員。病院での栄養管理・栄養指導の経験を経て、現在は企業で働く人の食と健康指導を行っている。
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