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執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師)
医療監修:株式会社とらうべ
私たちは生きていくための栄養を食事から摂っていますが、「食べること」は単に栄養摂取の一手段ではなく、健康を維持したり、生きる楽しみを味わう機会でもあります。
ところが、食べる機能の低下や病気によって、食べることができなくなってしまうことがあります。
食べることができなくなる問題、食べることの大切さをみていきましょう。
食事を口から食べることの大切さ
医療技術の進歩で、口から食べる以外にも栄養を摂取する手段はあります。
しかし、口から食べることは、単に栄養を摂取するだけではない、次のようなメリットがあります。
神経系を活性化する
食べものを認識し、手を使って口まで運び、歯で噛み、味わって飲み込む一連の動作。
何となく行動しているようでも、実際には脳の指令によって、さまざまな情報伝達、指令系統を働かしています。これら一連の動作は神経系の活性化につながっています。
脳が活性化する
食事は見た目や匂い、食感や味覚などの五感を刺激します。「おいしい」「嬉しい」といった感覚・感情も、脳を刺激し活性化させます。
また、噛むことで、脳の機能を向上させる効果もあります。
口腔内を清潔に保つ
食べものを口から摂り、噛むことで唾液が多く分泌されます。
唾液には口腔内を清潔に保つための自浄機能があり、口の雑菌繁殖を抑え、口腔内のトラブルや、肺炎などの病気の予防になります。
生活の質(QOL)を向上させる
家族や友人、周囲の人びととの会話も楽しめる食事や、季節感を感じることのできる食事は、 満足感や充実感を得ることができQOL(生活の質)も向上します。
口から食べることの楽しみは何よりも生きる楽しみ、元気の源となるのです。
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