アナタの睡眠は大丈夫? カンタンにできる「快く眠るためのコツ」

Mocosuku(もこすく)
  • アナタの睡眠は大丈夫? カンタンにできる「快く眠るためのコツ」

  • Mocosuku(もこすく)
医療資格者や専門家だけの記事を配信

アナタの睡眠は大丈夫? カンタンにできる「快く眠るためのコツ」

公開日時

快眠を得るためのポイント4つ

 
質のよい睡眠を得るために大切なのは、次のようなポイントです。
 

睡眠環境を整える

 
騒音・眩しい光・温度や湿度・寝室の使い方・寝具や寝間着など、さまざまな環境が睡眠に関ってきます。
まずは以下を参考に睡眠環境を整えましょう。
 
●周囲音は40ホーン以下、図書館の静かな環境と同程度に!
 
●0.3ルクス程度の明るさ、何となく室内が見える月明り程度の明るさが理想的とされています。
 
●室温は夏26度以下、冬22~23度、湿度50%前後が適切です。
 
●寝具は布団やマットレス、枕などが挙げられますが、体形・体質・寝姿勢や腰痛、肩こりなどの体調によっても異なり、快眠のために何がベストかは一概に言えません。
 快眠カウンセリングなども活用して、自分にあったものを探しましょう。
 
●寝間着は、通気性・吸湿性・保湿性といった機能に加え、おしゃれや使いやすさを加味した選択が快眠には必要です。
 
●寝室でテレビを見る、スマホを操作するなど、寝室以外の用途に使うと快眠を妨げかねません。
 できるだけ眠るためだけに寝室を使えることがベストです。
 

身体を睡眠モードにする

 
就寝から15分くらいで入眠できるような身体的条件として、副交感神経が優位でリラックス状態であることと、深部体温が低下していることが必要です。
 
●スマホやPCのブルーライトなど強い光、騒音や強いにおいなどはストレスになり、交感神経を刺激します。
 そのため興奮状態になって眠りにつくことができません。
 静かに心地よい環境を確保するとリラックスできて、入眠への準備が整います。
 
●仕事や生活上のさまざまなストレスも、慢性化してくると自律神経を消耗させて疲労を蓄積し、睡眠への障害となります。
 
●皮膚の表面温度と体幹温度との差が大きいと、深部体温が低下して眠気につながります。
 就寝1~2時間前に15分くらい、40度程度のお湯に入浴すると表面温度が高くなり、時間が経つにつれて深部温度が低下します。
 
●外的な要素である睡眠環境やストレスなどに対して、食事と運動は内的な身体の状態に影響を与えます。
 偏った食生活は代謝を乱して快眠の妨げとなります。
 また、適度な運動は疲労を誘い、寝る前のストレッチなどは入眠儀式の役割を果たします。
 
●寝る前の食事は胃腸に負担をかけないようにしましょう。
 また、夜8時以降に重い食事を摂ることは睡眠にとっては負担になります。
 
●アルコール、カフェイン、タバコなどの嗜好品も寝る直前まで嗜んでいると快眠の妨げとなり、過剰な摂取も快眠にはマイナスです。
 

睡眠リズムを整える~朝方生活のすすめ~

 
睡眠に及ぼす体内時計の影響が明らかになってきました。
 
朝、太陽の光を浴びると体内時計がリセットされ、夜、眠りを促進するメラトニンを分泌します。
 
夜の入眠時間が多少ずれることがあっても、朝は決まった時間に起きて太陽の光(特にブルーライト)を浴びることが、規則正しい睡眠には大切なのです。
 
このとき、朝食の摂取や水分補給も、睡眠リズムを整えるサポートになります。
 
また、ノンレム睡眠(深い眠り)とレム睡眠(浅い眠り)の繰り返しである「睡眠サイクル」が、一晩に適切に組み合わされると快眠につながります。
 
不眠症や睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害は、この睡眠サイクルが乱れている状態です。
眠っている間に起こる身体の働きを妨げ、昼間の生活にも支障を来たすことになります。
 

睡眠について相談する

 
眠れないときに羊の数を数えたり静かな音楽を聴いたりするなど、「入眠儀式」を試した人も少なからずいるでしょう。
 
しかし、睡眠障害がひどくなると、自力で快眠を得るのは難しくなりますので、専門家の助けを借りることも一考に値します。
 
インターネットで自分の睡眠をチェックしたり、睡眠外来を活用したりするなど、まずは一人で悩んでばかりいる状態に歯止めをかけましょう。
 
 
<執筆者プロフィール>
藤尾 薫子(ふじお かおるこ)
保健師・看護師。株式会社 とらうべ 社員。産業保健(働く人の健康管理)のベテラン
 
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
 

スポンサーリンク

先週よく読まれた記事

ヨガはどうしてカラダに良いの? 医学的に掘り下げてみよう

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 昨今のヨガブームにより、趣味としてヨガを楽しまれている方も多いのではないでしょうか。 「なんとなく健康に良さそう」というイメージの強いヨ...

不眠症ならぬ「過眠症」をご存じですか? 症状や原因とは

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ あなたは自分の睡眠に満足していますか? 睡眠の悩みと聞くと、多くの方が思い浮かべるのは「不眠症」でしょう。 しかし、「過眠症」で悩んでい...

朝起きたら首が… やっかいな「寝違え」の原因と治し方

執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師) 医療監修:株式会社とらうべ 「朝起きたら首が痛い・・・寝違えたかも!?」 このような経験、どなたも一度はあるでしょう。 そもそも寝違えはどうして...

冷え対策に、「温活」をはじめよう!

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 婚活、妊活、終活など、最近は「〇活」というコトバがよく使われています。 「温活」もそのうちのひとつで、今や書籍やインターネットなどあちこ...

「失神」と「睡眠」の違い どこに注目すればいい?

執筆:南部 洋子(看護師) 監修:坂本 忍(医師、公認スポーツドクター、日本オリンピック委員会強化スタッフ) 「失神」と「睡眠」の違い、見た目ではなにがどう違うのか、わかりませんよね。 例えば、飲み会...

つった! 寝ていたら足がつるのはどうして?対処法は?

執筆:山村 真子(看護師・西東京糖尿病療養指導士) 夜寝ている時、突然足がつってしまい、激痛で目が覚めた! そんな経験をされた方、いらっしゃいませんか? 突然起こる足のつり。どうしてこのようなことが起...

働く人に増えている「適応障害」 原因となる3つのパターン

執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター) 医療監修:株式会社とらうべ 環境にうまくなじめないことから、落ち込んだり、意欲や自信を喪失したり、イライラして怒りっぽくなったり、体調面が悪くなったり、場合...

【睡眠】新着記事

自律神経に良い『トリプトファン』を効果的に摂取してハッピー♪になろう

自律神経に良い『トリプトファン』を効果的に摂取してハッピー♪になろう

執筆:磯野 梨江(管理栄養士) 医療監修:株式会社とらうべ 「トリプトファン」はアミノ酸の一種です。 トリプトファンが不足すると精神的に不安定な状態や不眠などを招き、やがて自律神経や体内リズムの乱れ...

2019/07/16 18:30掲載

大人の悪夢はストレスが原因? 『悪夢障害』とは

大人の悪夢はストレスが原因? 『悪夢障害』とは

執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター) 医療監修:株式会社とらうべ あなたは悪夢に悩まされていませんか? 繰り返し見る悪夢によって睡眠が妨げられ、日常生活にまで支障を来す状態を「悪夢障害」と呼び、医...

2019/03/08 18:30掲載

「22時~深夜2時はお肌のゴールデンタイム」の信憑性

「22時~深夜2時はお肌のゴールデンタイム」の信憑性

執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師) 医療監修:株式会社とらうべ 睡眠中の午後10時~午前2時は「お肌のゴールデンタイム」…という話を耳にしたことのある方は多いのではないでしょうか。 ...

2019/02/08 18:30掲載

交感神経の衰えで、食べなくても太っちゃう? 「モナリザ症候群」

交感神経の衰えで、食べなくても太っちゃう? 「モナリザ症候群」

執筆:山本 ともよ(管理栄養士・サプリメントアドバイザー・食生活アドバイザー) 医療監修:株式会社とらうべ 「モナリザ」といえばレオナルド・ダ・ ヴィンチが描いた、有名な女性の肖像画が思い浮かびます。 ...

2019/01/15 18:30掲載

一瞬の寝落ち『フラッシュスリープ』 活用次第ではメリットも?

一瞬の寝落ち『フラッシュスリープ』 活用次第ではメリットも?

執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 『フラッシュスリープ』は、『瞬眠(しゅんみん)』『マイクロスリープ』とも呼ばれます。 猛烈な眠気のあと、時間にしてほんのわずか数秒から...

2018/12/11 18:30掲載

口臭や体臭… 寝起きがキツイのはどうして?

口臭や体臭… 寝起きがキツイのはどうして?

執筆:井上 愛子(保健師・助産師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 日本人はにおいにとても敏感、過剰反応などという論調も見られる昨今… そうは言っても、自分の臭いや家族の体臭、口臭は誰しも少なか...

2018/11/25 18:30掲載