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貧困について考えてみました



貧困の問題 が増々深刻になっています。調査によると、日本においては2012年の段階で「6人に1人」が、相対的に算出された所得の「貧困ライン」を下回っていることが報告されています。
さらに、2014年に放送されたNHKの『クローズアップ現代』では、働く単身女性の3分の1が「年収114万円以下」の低所得で生活することを余儀なくされている現実も紹介されており、私たちにとって「貧困」はあまりにも身近な問題になっているといえるでしょう。

 貧困の問題 :「貧困」と「貧乏」は違う?



しかし、ここで注目しておきたいのは、貧困という状態が必ずしも所得の金額だけで決まるわけではないという点です。多くの人が指摘しているように、貧困には必ず「孤立」というキーワードがセットになっており、「経済的に困窮し、なおかつ人間関係において孤立している」という状況が、脱出の難しい貧困状態であるといえるでしょう。

病気や事故で仕事ができなくなったことがきっかけで貧困におちいるケースは多いといわれていますが、こうした状況に見舞われた際でも、頼れる家族や友人知人がいる場合は、経済面だけでなく精神的な負担も軽減され、「生活の立て直し」がスムーズに行く場合も多いのです。

 貧困の問題 :借金のほうが生活保護よりマシ?



そして、家庭の事情などにより、身内からの援助が得られない場合に用意されているセーフティネットが「生活保護」という制度です。生活保護は、まさにこのような場合に利用されるはずの福祉制度なのですが、日本においてはなぜかこの制度を利用することに抵抗を感じる人も多いようです。
そこには、「行政に頼ることは恥」という思い込みの影響があり、生活保護よりも借金のほうが「恥ずかしくない」という不思議な思考パターンや、極端な場合は「人の世話になるぐらいなら死を選ぶ」という間違った自己責任の考え方が生まれてしまうこともあるようです。

 貧困の問題 :「恥ずかしいこと」という先入観を払拭する



たしかに、消費者金融やクレジットカードを利用すれば、生活保護より手軽に目先のお金を手にすることができます。しかし、結局は後で金利や返済に苦しむ可能性も高く、「低所得+借金」の組み合わせで自己破産に至るケースも少なくありません。
また、生活保護を受給している人にも、そのことを「恥ずかしい」「申し訳ない」と考える人は多く、まずはそうした生活保護に対する間違った先入観を払拭することが、福祉のセーフティネットが正常に機能するための課題といえるでしょう。

 貧困の問題 :生活レベルについての幻想



一方で、この「恥」という考え方は、低所得層以外の人に「精神的な貧困」を生じさせる原因にもなっています。必死で働いているのに生活が楽にならない「ワーキングプア」が社会問題となっていますが、たとえば年収300万円以上の世帯においても、「車」「マンション」「子どもの進学」などにおいて一定のレベルを維持するために、支払いで苦労したり、食費を切りつめたりというケースが見られるようです。
こうした人々は、低所得層から見ると十分な収入があるにもかかわらず、常に「足りない」という不足や欠乏を感じており、精神的な貧困状態に置かれているといえるでしょう。
日本国憲法第25条には「すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障、及び公衆衛生の増進に努めなければならない」と書かれていますが、「貧困層の拡大」は、こうした憲法の理念と真っ向から対立する事態といえるかもしれません。

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